SHOWCASE制作事例
NPCは、紙と印刷のプロフェッショナルとして、これまで様々な企業と企業、
人と人とのコミュニケーションをデザインし、創出してきました。
ここでは、いくつかの代表例をご紹介いたします。
感覚で、
企業をアピールすること
- CLIENT
- 名刺
依頼主は、グラフィックデザインを中心に、紙媒体はもちろん、ウェブサイトの制作や、デジタルサイネージなど新たなデザイン表現で業務をされているデザイン会社様です。
名刺を制作するにあたり、ヒアリングの中で抽出した課題は、ホームページをはじめとしたデジタルデザインの仕事割合が増えているが、もともとアナログ表現を大事にされており、人の手が通ったデザインを行っていることを名刺を通してアピールしたいとのことでした。
そこでまずは紙質の提案として、「パルパーホワイト」「フリッター」をご提案。こちらの紙は、お客さまにお渡しした際、手に取った瞬間に、柔らかさや紙独特のアナログ感が伝達できます。
そして、印刷手法としては通常印刷ではなく、活版印刷の手法をご提案しました。
活版印刷は手間がかかるため、現在では扱いも少ないですが、かつての印刷物の主流であった印刷方法で、活版でしか出せない「ズレ」や「かすれ」が自然に発生することが特徴です。人の手がかかっているからこその微々たるバグのような表現が今回のオーダーには向いているのではないかと考えました。
また最後に加工についてもご提案差し上げています。
今回は名刺の角をRに抜く加工です。
これによって、名刺のフォームがグッと柔らかくなり、優しい印象になります。
依頼主がデザイン会社ということもあり、今回は費用よりも表現に重きをおかれていたため仕様の決定はスムースに進行しました。
最後に依頼主のコーポレートカラーである「インターナショナルオレンジ」の発色をいかに正しい発色にしていくか。という点については、工場とも会議と試し刷りを重ね、色の再現性を限りなく目指す工程に細心の注意を払いました。
デジタル全盛の時代において、紙と印刷の可能性を再度見出す意味で、私たちNPCにとっても印象深い事案になりました。(NPC廣川)
CLIENT’S VOICE─ 依頼主の声
NPCさんとは他案件でもおつき合いがあり、印刷のプロフェッショナルであることはわかっていましたが、今回の相談はお互いのスキルの持ち出しのような感覚でもあり、とても楽しく制作の打ち合わせをさせて頂きました。
こちらの様々な無理な要望に対して、様々な紙質、印刷方法をご提案していただき、逆にデザイン表現の可能性が広がった感じがします。
完成した名刺を配ると、お客様にお渡しした際に触感で「おっ?」と感じで頂き、表裏を見返してもらった時、「やった!」と心の中でガッツポーズをしています。
今後、この名刺を軸にアナログからデジタルに向けた業務の広報を拡充していきたいと思います。
grasp at the air Co.,Ltd. /チーフデザイナー 吉成俊輔氏